こんにちは、高専・公立を併願した高専卒の優です。
高専と公立ってどちらかしか受けられないの?
どちらも受験できるよ!でも高専に合格したら、公立受験はできないかな。
高専と公立ってどちらも受験できるの?併願できないなら「偏差値の高い高専は諦めて公立にしようかな」…なんて考えていませんか?
高専と公立は日程が違うため併願可能です。ただし、高専に合格した場合は公立受験できません。
私は、高専と公立高校どちらも願書を提出しました。高専に合格したため公立高校は受験しませんでしたが、落ちた同級生は公立高校に進学しています。
高専受験は公立・私立に加えて受験できるため、受験校の選択肢が増えます。試験も選択式の問題が多いため、ラッキー合格した同級生も自由な高専ライフを楽しんでいましたよ。
当記事では併願可能な条件とメリット・デメリットを解説します。
高専と公立は併願できる?
高専と公立高校はどちらも受験できます。ただし「推薦」や「日程被り」により併願できない場合もあります。
また、高専は「公立の滑り止め」にはできません。当記事では「高専が第一志望」という前提で解説をします。
基本的に高専受験は2月、公立高校は3月であるため日程が被ることはありません。また、高専の合格発表は公立受験前のため、不合格なら公立高校の受験は可能です。
感染症の影響で追試験日を確保するため、公立受験の日程が早い都道府県があります。
日程被りの可能性があるので、居住地の受験日を確認しましょう。
実際に、新潟県の例に見てみましょう。
- 12/20~1/19高専推薦願書受付~合格発表
- 1/22~2/16【高専】願書受付~試験~合格発表
- 2/19~21公立願書提出
- 2/25~3/1【高専】追試験~合格発表
※感染症などにより受験不可を対象
- 3/6~15【公立高校】入試~合格発表
(出典:長岡工業高等専門学校、新潟県教育委員会、長岡高専学生募集要項)
「高専合格発表」が「公立願書提出」より早いため、高専に合格したら公立受験について考えなくて良いですね。
僕の県は「高専合格発表」が「公立願書提出」より後だったから、願書だけ提出したよ
このように、高専と公立は日程が異なるため併願できます。
高専は「滑り止め」にできない
高専は滑り止めにはできません。
なぜなら、高専は合格時した場合「高専に進学する」ことが前提になっているからです。基本的に合格後に辞退することはできません。
実際に、富山高専の例を見てましょう。要するに「高専に合格したら県立高校は受験できないよ」とあります。
富山高専や県立高校,私立高校など複数の学校へ受験願書を提出することは可能です。
富山工業高等専門学校 富山高専Q&Aより抜粋
しかし,富山高専に入学する場合は,(1)本校所定の期日までに入学確約書を提出し,さらに,(2)富山の県立高校の入試日に行われる富山高専への「入学に関する説明会(入学手続)」に出席しなければなりません。すなわち,その場合,富山の県立高校へ受験出願していても県立高校を受験できないことを意味します。
このように、公立入試日の説明会参加が高専の入学条件なため滑り止めにはできません。しかし、「高専入学を捨てての受験は可能」とも読み取れますね。
中学の教師からは高専は「合格=入学」だからね、と釘を刺されたな。
実際、私の高専では合格者42名に対して入学者は41名でした。記念受験で超進学校受験をしたら合格したのでしょうか。
このように、基本的に高専は「公立の滑り止め」にはできません。
少数の例外もある
少数ですが、高専に合格しても公立受験ができる高専があります。
実際に米子高専の募集要項を確認しましょう。入学手続が2日間用意されており、公立合格発表後に進路を決められますね。
8 入学手続
米子工業高等専門学校 学生募集要項より抜粋
合格者は、令和6年3月6日(水)の午後または令和6年3月15日(金)の午前に、本校
で入学手続を行ってください。(詳細については、別途通知します。)正当な理由なく入学手続
を行わない場合、本校への入学を辞退したものとして取り扱います。
9 繰上合格
合格者の入学手続状況により、補欠者の中からあらかじめ定めた順序により繰上合格を行い
ます。なお、繰上合格者の入学手続については、別途通知します。
※鳥取県の公立高校受験日は「3/5,6」で合格発表は「3/14」(出典:鳥取県教育委員会より)
この高専は学力選抜で「補欠者」を出しています。一定数が公立高校へ進むことを前提に考えられているのでしょう。
高専は県外でも受験でき、寮もあります。「米子高専」と「地元の進学校」W受験も検討できますね。
公立高校の合格発表日が、3/15の場合はできないから注意しよう!
このように、少数ですが高専を滑り止めにできる場合もあります。
高専・公立併願のメリット
ここでは、高専と公立高校を併願するメリットを解説します。
高専・公立の併願は「経験値」と「選択肢」が増えます。
併願受験は経験値が増える
本番の受験経験が積める、これは大きなメリットです。緊張やプレッシャーで本来の実力を発揮できない生徒もいます。
しかし高専受験者は、たとえ不合格でも公立受験者と比べ本番経験が1回多いです。この経験値は大きな差になります。
一部の都会以外は、私立は安全圏を受けます。このため、公立受験が初めて「落ちるかもしれない挑戦」です。しかし、高専受験者は既に経験済み!
このように、高専受験は本番経験で他受験生と差をつけられます。
併願は受験校の選択肢が増える
高専受験は、受験校の選択肢が増えます。
都市部以外は「私立は公立の滑り止め」として受験する生徒が多いでしょう。となると、実質的に「自分の学力に合う公立高校」しか選べません。
そんな中「専門的な勉強ができて就職に困らない高専」という選択が増えます。また、高専は偏差値が高いため「チャレンジしたい」という思いを果たすこともできます。
私はチャレンジ枠に「高専」を選び、公立高校は安全圏にしました。
- 偏差値:68A公立高校
※問題の相性次第
- 偏差値:66高専
少しレベルが高い
- 偏差値:65優の学力
- 偏差値:63B公立高校
安全圏
- 偏差値:60C私立高校
合格済み
私は公立ならA公立志望でしたが、落ちた場合は偏差値の低いC私立に進学することになります。このため、進路に悩んでいました。
そこで、挑戦は高専で行って公立は安全圏にしました。結果、公立は受験しませんでしたが中学生の時に「挑戦」して良かったと思います。
安全圏のB公立に進んでいたら後悔していたかも…
このように、高専受験は受験校の選択肢が増えます。
高専・公立併願のデメリット
併願は公立受験へのデメリットはありますが、高専受験への影響はありません。
「併願」の高専受験へのデメリットは無いよ
併願で高専に落ちた場合「数学の過剰勉強・暗記科目が弱くなる」とデメリットが2つあります。なお、「国語・英語」の言語科目には影響ありません。
高専対策で数学を過剰に勉強してしまう
高専受験は数学が命です。
このため、数学に多くの時間を割いてしまい総合点が低下します。また、高専数学と公立では傾向や難易度が異なるため、そのまま公立受験に活かせません。
このように、高専数学に力を入れすぎて総合点が下がり本来合格できる公立高校に落ちる可能性があります。
公立高校も安全圏を受験する場合、多少下がっても問題ないね
公立受験の暗記科目が弱くなる
高専受験は、公立受験の暗記科目が弱くなります。
なぜなら、高専受験はマークシート形式だからです。選択肢からは選べるが、無い場合に語句を思い出せないことも多いでしょう。
また、単語を記入しないため漢字ミスなどのケアレスミスが増えます。
このように、語句を覚えづらく暗記科目の点数が下がる恐れがあります。
高専受験から公立受験までは一ヵ月!この期間「全力で暗記科目に集中」して取り返そう
まとめ
今回は、高専と公立受験の併願について解説しました。
基本的に併願可能ですが、高専に合格した場合、公立受験はできません(※一部例外アリ)。併願には、経験値や選択肢が増えるとメリットがあります。
併願にはデメリットもありますが「高専が第一志望」の場合、影響は少ないでしょう。
このように、高専が「第一志望」なら併願しない理由はありません!
公立受験校を決めるきっかけにもなるため、迷っているなら高専受験をオススメします。
以上、高専卒の優でした。
- アラサー理系リーマン
- 高専卒(土木)
- 中学成績:上位20%以下(推薦✖)
- 高専成績:最高3位(3年時、4年時は中の下)
- 就職先:電力子会社(3年勤務)
- 転職先①:地元有名企業(6年勤務)
- 転職先②:電力会社(←イマココ)
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